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ライフハック、飛蚊症

将棋界におけるトイレ事情

藤井7段が相変わらず勝ちまくっている。

多くの棋戦で勝ち星を重ねており、将棋の持ち時間に関係なく、早指しも勝率が高い。

しいて言うなれば、持ち時間の長い将棋の方が勝率は高い。

しかしながら、早指しの勝率はプロの中でも抜きん出ており、そもそも時間が短いと運の要素が勝敗に与える影響が高くなるため、早指しが苦手であると論ずるのは間違っているだろう。

デビューからの将棋の内容、意欲の高さを考えると、将来必ず名人、竜王をとり第一人者になるのは明らかだ。

羽生先生のような偉大な資質、才能を持ち、勝負術も兼ね備えていることから、将棋界最高の実績を残せる実力があると思わされる。

そして、藤井、羽生に共通するのは、デビュー当時から終盤がめっぽう強いということだ。

将棋は終盤に間違えたほうが負けるボードゲームであり、どれだけ優勢を築いてもたった一回の悪手で天国から地獄へ落ちる緊張感がある。

そのため、終盤は集中力を欠かすことはできないし、トイレに行く暇もない。

この記事では、プロ棋士のトイレ事情に触れてみたい。

東京の千駄ヶ谷にある将棋連盟は、トイレが建物の真ん中にある珍しい建物だ。

トイレを囲うように対局部屋があり、それぞれの部屋からトイレまでの距離が一定になるよう設計されている。

プロの将棋では、持ち時間が無くなると秒読みが始まり、一手60秒以内で指さなければならない。

そのため、棋士は秒読みが始まる前にトイレを済まし、最後の勝負に臨むことになるが、たまに秒読みが延々と続く将棋がある。

そのような場合、指してからすぐさまトイレに立つことになるが、相手の時間が60秒あり、次の自分の持ち時間も60秒あるため、最大で120秒弱の時間の猶予があることになる。

プロ棋士同士の戦いの中では、両者に阿吽の呼吸があり、トイレに行く素ぶりを見せると指し手がゆっくりになる。

相手がトイレに立ったら、自身の指し手が決まっているにも関わらず、持ち時間60秒をわざと使って指すケースが多い。

そして120秒あれば、長い小便になってもトイレが建物の真ん中にあるため、ギリギリ間に合うという算段だ。

実際のところは、トイレに行く者が相手に気を使って1分も経たないうちに、戻ってくるケースが殆である。

因みにアマチュアの将棋だと秒読みは30秒であり、トイレに行くことは不可能であるため、大量に水分を取るのを避けるのが定石だ。

もっとも、盤面に集中するためトイレが近くなっても気付かないことが多い。

将棋は、目の前に人がいるにも関わらず、ずっと口を閉じ黙々と集中することが要求されるため、独特な雰囲気からか水分を大量に取る棋士が多い。

同じペットボトルの飲み物を大量にストックせる場面を見たことがある人は多いだろう。

秒読みの棋士の表情には、勝利への執着心や自身が悪手を指すことへの恐怖もさることながら、もしかしたら尿意とも戦っていると想像すると、最終盤の信じられない悪手の原因を紐解くヒントになるかもしれない。