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ライフハック、飛蚊症

名棋士に学ぶ将棋の局面が悪い時の考え方

将棋が強い人は、対局中何を考えているんだろうか。

プロ棋士は、局面を考えるとき、すぐに二、三の候補手が頭に浮かぶという。

そして、それらの候補をそれぞれ読んでいき、指し手を比較検討する。

大山永世名人や米長名人は、勝負師の一面が色濃くある棋士である。

形勢が悪い時は、最善手よりも相手が混乱し、悪手を指させるような怪しい指し手が得意だった。

泥沼流と呼ばれる彼の将棋のスタイルは、局面を複雑化し、目がチカチカする将棋が多かった。

局面を複雑化するコツは、同時に色んな駒をぶつけることだ。駒の効きを盤全体に広げ、罠を複数張る。

ただし、指し手にはとても注意が必要で、形勢が悪い時に無理筋を指しすぎると、自らの手で負けを早くしてしまう。

不利な場面は、プラスの手を見つけるのが至難の技だ。そのような場合には、限りなくゼロに近いマイナスの手を指すことを心掛けるべきである。

 

プロ棋士は、相手に自身がどのような形勢判断をしているか悟られないために、5分で決めた手をわざと1時間長考して着手する棋士もいる。

長い時間をかけて考えることで、現局面が案外難しい局面であると勘違いさせるのだ。

早指しという勝負術もある。糸谷9段は、NHK杯の舞台で早指しを徹底することで当時の渡辺竜王に圧勝したことがある。

その速さたるものや、相手の着手が終わったとほぼ同時に駒に手が伸びているくらいのものである。

当時は、その対局姿勢に対してマナーの観点から、あまり好まれるものではないという風潮があった。

しかし、糸谷9段は早指しを続け、多くの棋戦で勝ちまくり風向きが変わっていった。

そのスタイルは、時間攻めという一つの勝負術として評価され、若手棋士を中心に広まり、やがてベテラン棋士の一部も真似するようになった。

局面が悪い時は、相手を悩ますような指し手を選び続けて時間を消費させ、早指しをすることで時間攻めをするのが昔も今も変わらないスタンダードな勝負術だ。

しかし、いつもミスを誘うような指し手ばかり考えていると、正確で深い読みができる相手となった時に狙いを看破され圧敗することになる。

自分より将棋が強い相手に勝つ為には、勝負術を鍛えるよりも、正着を考え抜いて読みの力をつけることを優先にすべきだ。

読みの力は、局面に没入して、自分の頭で延々と考えるプロセスを取らないと身につかない。

将棋における勝負術の習得は、読みの力を十分に鍛えてからのがよい。

なぜなら、限りなくゼロに近いマイナスな手を局面全体に繰り広げていくには、とにもかくにも自身が一番正確に局面を把握する読みの深さが必要だからである。