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ライフハック、飛蚊症

将棋ソフト不正事件

数年前、将棋界にソフトを利用したカンニングについての不正疑惑があった。

将棋連盟は、複数人の証言をふまえて、本人に対して聞き取り調査を行った。

調査において、本人は疑惑を否定し、逆に弁護士の協力を得て将棋連盟を名誉毀損で訴えていった。

その結果、将棋連盟は会長が辞職し、複数人の役職者が入れ替わった。

関係があったプロ棋士も、直接当事者に謝罪することとなった。

社会的な判断は、将棋連盟が間違いを犯し、一人のプロ棋士が濡れ衣を着させられるという結果だ。

 

司法の場では、不正の証拠があるかどうかが全てである。

 

証拠とは、つまるところカンニングした瞬間を収めた写真のことである。

 

仮に、疑惑があがっている人物のスマートフォンに将棋のソフトが見つかったとしても不正があった事実にはならない。

 

ソフトをスマートフォンにダウンロードしている事実は、そのソフトを実際の対局において利用したこととは結びつかないからだ。

不正と断じるためには、不正の瞬間のピクチャーが必要となる。

カメラが回ってないところでスマートフォンを見るわけだから、ピクチャーなんてあるわけがない。

その結果、事実ベースではなく、推測に基づいたクロかシロかの話になる。

この点がとても重要で、ピクチャーがないから事実ベースの話が出来ないことが明らかになっていない。

にもかかわらず、あまりにも多くの人が、疑惑の人物に対して有罪、無罪の判断をしてしまいがちだ。

この件に関しては、そもそも論として、疑惑のタネとして話題にすること自体がおかしいのだ。

一連の騒動で明らかになったことは、将棋連盟が疑わしきは罰せずの原則をあまりにもないがしろにしていることだ。

疑わしいということは、どれだけ定量的なデータを持っていようとも、主観的判断だ。

複数人の検証によって合意された判断も、主観的判断を複数人で行なっているだけである。

必ず利害関係がない第三者の供述を踏まえて、聞き取り調査に踏み入るべきだった。

一部では、不正に対してクロかシロかの話題でとても盛り上がったが、証拠がないのだから話題にするべきでもない。

将棋の休憩についてのルール上での問題だったり、スマホカンニングができる

という驚きの事実が本質を見誤らせたのかもしれない。

不正がどのように実行されていたか、告発に至った経緯などに注目が集まったが、証拠は何一つないのである。

注目すべきでない疑惑であり、将棋連盟の対応がダサすぎて、最悪の結果になっただけという印象である。